【神奈川HDD流出】「1000万円稼いだ」ネットオークションで

https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20191216/1050008458.html


流出事件「1000万円稼いだ」
12月16日 17時36分


神奈川県庁のハードディスクがネットオークションに出品された問題で、別のディスクを持ち出したとしてデータ消去会社の元社員が逮捕されてから、16日で10日になります。

元社員は長年にわたってネットオークションで売却していたということで、「1000万円ほど稼いだ」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかりました。

この問題で、神奈川県庁のハードディスクの廃棄などを請け負った東京・中央区の「ブロードリンク」の元社員、高橋雄一容疑者(51)は、別のハードディスク12個を盗み出した疑いで警視庁に逮捕されています。

16日で逮捕から10日となり、これまでの調べに対し高橋容疑者は神奈川県庁の件も認めた上で「3年ほど前からオークションで売却する目的でハードディスクを持ち出していた」などと説明していますが、その後の調べで「オークションで1000万円ほど稼いだ」と供述していることが捜査関係者への取材でわかりました。

また、これまでに横浜市内にある高橋容疑者の自宅の捜索も行われたということです。
警視庁は押収した資料やオークションの売却履歴の分析を進め、大規模な流出の実態を詳しく調べることにしています。

警視庁の捜査や会社側の調査で、ハードディスクの大量流出の詳しい実態がわかってきました。
警視庁によりますと、高橋容疑者は東京・大田区の事務所にある「データ消去室」という部屋からハードディスクなどを持ち出し、ネットオークションに出品していたということです。

勤務していた「ブロードリンク」の社内調査で、高橋容疑者は入社以降、ハードディスクなどあわせて7844点をオークションに出品していましたが、このうち3904点はハードディスクなどの記録媒体だったということです。
その内訳はハードディスクドライブが最も多く1286点、容量が大きいなどさらに高い機能を持つSSD=ソリッド・ステート・ドライブが1224点、USBメモリーが742点、SDカード類が558点、スマートフォンが75点、タブレットが19点でした。

会社では、出品されたもののうち社内から持ち出されたものがどれくらいあるかシリアルナンバーなどで照合するとともに、データが消去される前のものがなかったか調べています。

また、神奈川県庁で使われたハードディスク18個についても高橋容疑者は出品したことを認めているということですが、会社によりますと、このうち9個は回収されたものの、残る9個は見つかっていないということです。
警視庁は売却履歴などを調べて全容を解明することにしています。